会期は3月10日(土)まで。平成29年度第4回企画展『太田道灌と江戸』(国立公文書館様)
国立公文書館様で3月10日(土)まで企画展『太田道灌と江戸』が開催中です。戦国時代初期の関東において、この人を語らずしては始まらないというくらい重要人物の太田道灌!!
2月21日(水)にはギャラリートークもありますが、とても見どころの多い内容ですのでお近くの方はぜひ会期中に足を運んでみて下さい!!
【下記内容は「国立公文書館」様HPより】
平成29年度第4回企画展『太田道灌と江戸』
江戸城を築いた武将である太田道灌について、その生涯に関する資料と、徳川家康入部以前の中世の江戸に関する資料を取り上げ、その生涯と太田道灌が15世紀後半の関東の戦乱について紹介します。
『長禄年中江戸図』
道灌が江戸城を築いた当時の江戸の様子を描いたとされる絵図で、画像は文化3年(1806)に作成された写。「溜池」など、道灌の時代には見られない地名が記されていますが、道灌が江戸城を築いた事績が、後世に注目されたことを示す資料です。
『太田家記』
道灌の子孫である江戸太田氏の一族で、江戸時代に譜代大名となった掛川藩主太田家によって、18世紀初頭に作成された編纂記録です。道灌の父である資清(道真)から玄孫にあたる重正まで、6代の事績が記されています。 江戸時代になると、各大名家で家史の編纂が行われますが、この資料の中の詳細な記述により、関東の戦乱で活躍した道灌が、江戸時代に太田家の繁栄を築いた人物として位置づけられていることがわかります。
その中で、道灌の出家前の名前を、「資長」としています。
『江戸名所図会』
江戸府内および近郊を対象とした絵入り地誌です。編者は江戸神田の町名主の斎藤家父子三代(長秋・莞斎・月岑)で、挿絵は長谷川雪旦が描いています。天保5年(1834)、同7年の2回に分けて刊行されました。画像は、道灌の有名な伝説の一つである「山吹の里」の場面です。
この伝説は、鷹狩の帰途に雨が降ってきたので、蓑を借りようとした道灌に対して、女性が何も言わずに山吹の花を差し出し、それが「後拾遺和歌集」にある「七重八重 花は咲けども 山吹の みのひとつだに なきぞかなしき」という和歌にかけていることを後から知った道灌が、自分の不明を恥じて和歌を学ぶようになったという話です。
『鎌倉大草紙』
戦国時代頃に成立したとされる軍記物語で、南北朝の内乱を記した軍記物語である「太平記(たいへいき)」の欠を補うという意味から、「太平後記(たいへいこうき)」という別称もあります。上中下の3巻構成で、康暦元年(1379)から文明11年(1479)まで、鎌倉公方足利氏の動向を中心に、関東の政治情勢が記されています。同時代の資料が少ない15世紀後半の関東の政治情勢を語る重要な資料です。
●ギャラリートーク
日時 平成30年2月21日(水)
午後2時〜午後2時30分
場所 国立公文書館(千代田区北の丸公園3-2)1階展示場
企画展の見所について企画者が解説します。事前申込みは不要です。
◆国立公文書館◆
住所:東京都千代田区北の丸公園3番2号
電話:03-3214-0621(代表)
開館時間:午前9時15分〜午後5時00分
休館日:日曜・祝日
【アクセス】
東京メトロ東西線「竹橋」駅下車[ 1b出口] 徒歩5分